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2001/05/28 Mon 晴 やや暑 「いい仕事してますね」


このところ、海外の見知らぬ人からICQで呼ばれることがよくあり、多いときには一日5人くらいから来ています。こちらが気になるようなことを話しかけてきたり、個人情報欄に面白そうなことが書いている人ならまだ話す気にもなるのですが、たいていは「Hello!!!!!!」の一言とかだけなので、速攻で無視リストのボタンを押してしまいます。それはまぁいいとして気になるのは、話しかけてくるのが揃いも揃ってブラジル人。私の情報を見ても、特にブラジル人にウケそうな内容は何もないと思うのですが。それとも、ブラジルで今ICQが爆発的に流行し始めたとか。

事務所へ行って作業。童話の『白雪姫』が話題になり、原典はどうなっているのだろうと調べたのですがこれがパンク。継母という設定のお后は原典では実の母親だったり、王子様の口づけで目覚めるのではなく死んだ姫の棺をかつぐのがイヤになった家来が白雪姫をチョップしたときに毒リンゴが抜けたとか、まぁ童話にこういうネタは付き物ですね。

で、特にパンクだったのが最後の部分。悪いお后は白雪姫と王子との結婚パーティ席上、熱されて真っ赤に焼けた鉄の上履き(鉄のミュール?)を履いて焼け死ぬまで踊るというのが原典のエンディングです。何て残酷な話だ、ということに驚いたのではありません。童話はだいたい残酷なもんです。問題はその記述でありまして、結婚パーティが行われたという数行の描写の後、「お后さまは、焼けた鉄の上履きを履いて踊らなくてはなりませんでした」……なぜ踊らなければならないのかという点が全く説明されず、「踊らなくてはならない」の一言で全てOKとなっています。名作と言われている物語で、こんな不条理というかいいかげんなことが許されて良いものでしょうか。

これを見るにつけ、お后さまは自ら鉄ミュールを履いて踊り出したのではないかという気がしてきました。「お后 born to dance」って感じで、とにかく踊らなければならない、ここで私が焼けた靴を履いて踊らなければ誰がやる、そんな心理状態だったのではないでしょうか。つまり『白雪姫』は、誰でも人生の中で一度くらいは理由もなく命がけで何かをせねばならないときがやってくるものだ、ということを語りかけているのではないでしょうか。あと関係ない点で、白雪姫っていくらガキでも10代後半だろうと勝手に思っていたのですが、実際の設定は7歳だったのですね。王子様ロリコン説は有名なようです。

事務所での作業に一段落付けて一旦帰宅。まだ新宿区への転入手続きをしていなかったので、浜松市の転出証明を持って区役所戸塚出張所へ。しかし開いているのは夕方5:00まででギリギリです。何とかたどりついたのが4:59、ヘルメットを脱いだりタンデムシートにくくりつけてある荷物を外したりするのに手間取りながらも所内へ飛び込もうとすると、中から姿を見せた職員は、私が入ろうとしたまさに直前その目の前で自動扉の電源を切り、見せつけるように「本日の窓口業務は終了しました」の立て札をドンと立て、容赦なくカーテンを閉めました。このとき時計を見ると午後5時00分15秒。職員氏は文字通り1秒の狂いもなく窓口閉設作業を遂行したようです。

おそらく、ヘルメットを脱ぎながら飛び込むくらいのタイミングだったら間に合ったでしょう。1秒でも時間を過ぎたら一切の仕事は受け付けないその姿勢に、瞬間ムッとしたものの、ここまで役所仕事を徹底的に貫いてくれる人ばかりだったら、汚職等の起きないクリーンな行政が期待できるのではないでしょうか。役所仕事に対する批判が相次ぐ現代ですが、本来役所の仕事はこれくらいstrictにやってもらわなければ困るものなのですよ。時間にルーズで課題の締切も守らない、大学生などという人種が就いてはいけない職業なのです。

松屋でチキングリル定食(550円)を食してから編集部へ。画面撮りのためにゲームをポチポチとプレイ。昔のゲームは遊んだ瞬間に面白いか面白くないかが判断できたようなものですが、最近のゲームは30分くらい遊んでみても「面白いような面白くないような」という感想を吐いてしまうような気が。遅くまで残って、帰宅するともう日付が変わっていました。って知らんうちにけっこう働くようになっとるじゃないですか。怠惰矯正のきっかけとなるか。


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