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2001/03/30 Fri 晴 寒 「東京ゲームショウ2001春」


昨夜連れの引っ越しのために借りたレンタカーを返すため品川へ。山手通りはもちろん大渋滞で、高田馬場から1時間半もかかりました。待ち合わせのためにマクドナルドに入ってブレンドコーヒーだけ注文したのですが、これがひたすらただただ苦いだけでコクも何もなく、半分も飲めませんでした。

幕張メッセの「東京ゲームショウ2001春」へ。現地でゼミの先輩方と合流。今回のゲームショウではビルゲイツが基調講演を行います。「基調講演」の正確な意味が何かは知りませんが、催事全体のテーマに関係するような話をすることではないのですか。今回の場合基調講演ったってXboxの発表会じゃないですか。それを主催者が基調講演と呼ぶとは、つまり今回のゲームショウはXboxのために開催されるということですか。ハァそうですか。

と文句ばかり言っているうちにビル登場。席からだと豆粒にしか見えんです。スクリーンに顔が大写しになることもあり、こりゃまんま「1984」ですな。ちょうど真ん中には通路もあったし、誰か走り込んで来て何か投げ込んだら面白かったのに。Win対MacになぞらえてXboxの対抗馬を考えると……ピピンアットマークですか? ともかく右のような写真撮って、その場でNetに上げて、世界一早い会場速報は私がいただきです。

1984

SCEからマイクロソフトへ移籍した宮田敏幸氏の壇上での発言「こうしてマイクロソフトに移ってきて本当に良かったと思います」が会場の至る所で失笑を買っていたのが印象的なステージでしたが、それにしても「ゲームを、子供から大人まで楽しめる娯楽文化としていかなければならないと思っています」って、なんかムチャクチャ失礼ですね。つまり、これまでのゲームは子供から大人まで楽しめる娯楽文化ではない、ってことですよね!

デモンストレーションで、画面上のモンスターをパッドで動かして「リアルでしょう」とか言われてもねぇ。一番最初の記者会見とかだったらそのレベルでOKかもしれませんが、一般ユーザを入れてのこんな大きな場で、ゲームになっていないもの見せられても会場は引くのみ。サードパーティ各社のデモビデオを見た方がまだ安心できますよ。結局ビル自身の口からは、ハードウェアの説明と将来の夢が語られただけで、具体的にどんなソフトが用意されるのかというような話は全部担当者任せでした。とにかく、アリーナクラスのイベントホールで、ステージのデコレーションも含め大々的に行われた発表会基調講演にしては中身のないもので、会場の人みんな引きまくってました。終わった後「だから何?」という印象しか残らず。

仁井谷社長

そんなわけでみんなダラーッとした雰囲気でホールから出てきて、ワールドビジネスガーデン内のマクドナルドで昼食すませて、ゲームショウ会場本場へ。マイクロソフトブースの半分裏にあったコンパイルブースの横を通りかかると(っていうかコンパイルがブース出していること自体に驚き)、仁井谷社長の勇姿が。いやーコンパイルは中学生のころ大ファンだったので感慨深い。生社長を見るのは実に5年ぶりです。今でも「COMPILE CLUB」の会員証(No.C3565)持ってますよ。それにしても社長、ピンク色の背広はもうやめたのですか。で、社長の大演説によると「ゲームの面白さって何だろう、っていつも考えてるんです。美麗なグラフィックとかそういうことじゃないだろうと。で、コンパイルが提供できるゲームの面白さの原点に返って、この秋に向けて開発しています」

というコンパイルの社運をかけたソフトが「ZANAC×ZANAC」だそうです。って、プレイステーション用ソフトみたいなんですけど、これ昔からのゲーマー以外にはどうやって売っていくのでしょうか。普通に考えたらマニアが購入して終わりだと思うのですが。今日社長の話を熱心に聞いていた人も、おっさんかおっさんみたいな人ばっかりで、限られた層以外への押しは極めて弱いような。コンパイルの本当の最期にならないよう祈りたいです。


それ以外には特に見るものもなく、だだっ広いだけの会場は空しさを感じさせるだけでした。出展するメーカー自体が減っていて、なおかつ各メーカーの発表する本数も絞られていて、来場者はここでどうやって一日を過ごせばいいのでしょうか。こういうイベントって、いろいろなゲームが雑多にあって、とにかくちょこちょこいろいろ遊べるところに意味があったと思うのです。そういう意味では、小さなメーカーが集まって出展するベンチャーブースや、韓国エンターテインメントシステム産業協会(KESA)等が出展する海外コーナーは面白かったです。KESAのパンフレットを見ていると、右のようなゲーム画面写真が。素晴らしいキャラだ。これこそ本当にマンセー。

2金

ゲームショウって、各メーカーは「他のゲームメーカーに負けてたまるか」、主催のCESAは「自動車業界のモーターショウみたいなのがゲームにもないとハクがつかん」、そういう意地だけで開かれているような気がします。昨日の日本ゲーム大賞も「アカデミー賞みたいなのがゲームにもほしい」ということですよね。入場料1000円も取るのですから、来場者が最低でも1000円分の価値を見出せるものでなければ意味がないのに、売り手側のほうしか向いていないような気がします。昔のことを言っても仕方ないのですが、元々流通向けの見本市でしかなかったCSG新作発表会のほうが、よっぽど楽しめたような気がします。中京テレビが昔やっていた「ゲームザウルス」なんかも初期は楽しかったですね。

そんな具合で、会場を出るころにはひたすら空しさがこみ上げてくるのみでありました。新作発表会という体裁でゲームショウを続けていくのには限界があるのではないか、Xboxは何万台売れるのだろうとかそんなこと議論しても遊び手にとっては何の意味もないじゃないか、そんなことを考えて帰りの京葉線では再びダウナーになっていました。

東京駅で卒業生の先輩方と別れて、途中中央線経由で高田馬場へ帰還。しまった、幕張からなら西船橋で東西線に乗り換えた方が断然安いんだった(高田馬場-海浜幕張 JRのみだと690円、東西線経由だと480円)。ますますゲンナリして帰ってくると、郵便受けに「書留を預かっています」という大家さんからの伝言が。早速取りに行くと、現金書留でした。差出人はJCB。お金をもらう覚えはないので不審に思いましたが、危険物は入っていないようなので開封。すると、

「インターネットでお買い物キャンペーン」ご当選のお知らせ

拝啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申しあげます。
平素はJCBカードをご愛用賜り厚くお礼申しあげます。
 さて、このたびはインターネットショッピングをご利用いただきまして誠にありがとうございました。厳正な抽選の結果お客様が当選されましたので、ボーナス30,000円をご送付させていただきます。
(以下略)

という手紙とともに一万円札が3枚! ビクーリ。一気に気分はアッパー系です。最近インターネットで買い物なんてこのときくらいのものです。4000円程度の買い物をしただけで3万円とは。VISA提携カードが圧倒的になった今、新しい店だと意外にJCB使えなかったりするので、この有効期限切れたらJCBやめようと思っていましたが、いやいや何を、JCBマンセーであります。24年分年会費がタダになったと思って、今後生涯に渡ってJCB使わせていただこうと思います。ついでに三和銀行に口座でも作るか。


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