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2000/09/08 Fri 〜 2000/09/09 Sat 「性能測定」


定刻通り4:10に小樽着。まだほとんど夜です。腹は減っていますが、まぁひとっ走りしてからの方がメシもうまいだろうとそのまま走行開始。特にどこを走ろうという計画もないのですが、まぁどうせ北へ来たなら一番北まで行きましょうということで稚内を目標に設定。日本海側を延々と北へ向かうことになります。

それにしても何ですかこの道の広さは。交通量が異様に少ないのに4車線とかでまいってしまいます。全く建設省のどこにこんなムダ金(失言)が眠ってたんだと思ったら、道路標識等をよく見てみるとそこには「開発庁」の文字が。よく道ばたに「この道路はみなさまのガソリン税で建設されています」のような看板があり、最後に「建設省」と書かれているものですが同じ看板でもこちらはすべて「開発庁」になっています。そうか北海道の道路が広いのは土地が余っているせいだけじゃなくて、予算が別枠だからなのか。こんな田舎に金を回すくらいなら(以下検閲)

耐えかねるほどではないもののやはり寒い寒い。道路の「ただいまの気温」電光掲示板は14℃とか出ています。道から見る日本海はただひたすら暗く冷たいばかりで、一体私はここへ何をしにきたのでしょうか。暗い気分になりながら、留萌市内のセイコーマート留萌ことぶき店でおにぎりを購入して朝食。北海道でコンビニといえばセイコーマートです。それにしてもとにかく北海道は距離が稼げます。信号待ちや小休止を入れても、平均時速は50km/hを越えます。

最北の日本海

サロベツ原野というわけで昼前には早くも日本海側最北の地域までやって来てしまいます。稚内までは国道を通っていくのが直線距離では早いですが、バイク乗りはみな、海沿いの県道106号線を通って「サロベツ原野」を見ながら北上するのがセオリーです。確かに、噂にたがわぬスーパーロングストレートです。というわけで、一度走って警察がいないのを確かめてから、もう一度引き返して愛車CBR250RRの性能測定を開始。ほとんどタンクの上に寝そべるような姿勢になって、加速加速加速、ビュオオオオオー、150km/hくらいで前のクルマに追いついてしまったので中止。2回戦。ビュオオオオオィィイイイー、170km/hくらいで対向車線に大型トラックが来たので、すれ違いの風圧の危険のため中止。3回戦。ビュオオオオオィィイイイーァァアアアー、アーアーアー、アー、アー、もうこれ以上加速しないみたいですね。結果は、スピードメーターの最後の目盛りのところ、190km/hでした。スピードリミッター作動点ではなく、性能の限界なのでしょうね。荷物を下ろして空気抵抗を減らせばもう2〜3km/hは稼げそうな気もしますが。それにしても、もしこんなスピードで道ばたのガードワイヤーに突っ込んだりしたら、足一本くらい軽くちぎれそうで恐ろしいですね。

途中に稚内市営と思われる温泉があったので、そろそろ寒さにまいってきていたため入浴。地域活性化のために作られた新しい施設だったので、温泉の風情とかは全くありませんでしたけどね。そこからしばらく走ると、本州最北端の地、宗谷岬です。近くの食堂で、いろいろ具が豪華なラーメン(1200円)を食します。カニとエビとホタテ貝が入っていましたが、別にこのあたり大きな漁港は見あたらないし、実は東北地方くらいで水揚げされたものなんじゃないですかなどと思ったり。他にも、ウニとかイクラとか、北海道内ならどこでもこの手の物は食せます。札幌とか旭川とかで食べた方が、ちゃんとした流通に乗ってきたものなのでひょっとするとおいしいかも。

日本最北端の地の碑 日本最北端の石

「日本最北端の地」の碑はよくテレビなんかでも出て有名だし、老人のツアー客などが大はしゃぎで写真を撮っているのでワシが撮らなくてもいいやと思ったのですが、本当に行ってきたのかよと言う人やそんなもん知らんぞと言う人がいるといけないので撮影(写真左)。しかし私は、「本当の最北端はここじゃないだろ」と、碑の裏の磯まで下りていき、一番海沿いにあった石を撮影。だまされちゃいけません、この石こそが日本最北端ですよ(写真右)。

ならばここでイッパツ私も日本最北端になるべく碑の裏に座り込んで、2000年9月8日午後1時15分、この瞬間私が日本最北端の男となりました。ちなみにこのとき先ほどの日本最北端の石の上に足を投げ出していたので、日本の国土は10cmほど北へ長くなったことになります。海の向こうにサハリンを眺めながら、この国土拡大がロシアとの関係に良いものをもたらすことを願わんばかりっていうかもうちょっとカッコつけた日本最北端に寒い勘違いな写真を撮りたかったのですがなかなか難しいですね。この後、日本最北端の公衆便所で日本最北端のクソをして、日本最北端のガソリンスタンドで日本最北端のガソリンを給油。

日本最北端の男

今日は、岬をまわってさらに東へ60kmほど進んだところにある浜頓別ユースホステルに泊まることに。クッチャロ湖のすぐ近くです。同室になったライダーが偶然にも同い年で、さらにここが重要なのですが偶然にも同じくTSUTAYAキャストで話もはずみます。聞くと、九州の久留米から日本海側をずっと上ってきて、今度は太平洋側を通って帰る日本一周の旅だとか。


朝早くから走ってきた疲れですぐに寝てしまい、朝も起こされるまでは完全に眠っていました。私は今日早くも本州へ帰ります。というわけで国道何号だか忘れましたが、旭川へ向けて南下。途中は山の中なのですがとにかく道がよくてみんなぶっ飛ばしていくので速い速い。ちょうど昼ごろに旭川に到着して、何かうまいものでも食そうかとも思いましたが、カレーハウスCoCo壱番屋旭川神居店を見つけてしまいカレー喰いてぇと駆け込んでしまいます。まぁしかしいつものように「ポークカレー、量辛さ普通で」では旅の気分もしないので、鮭フライカレーを400gの大盛りで(700円 tax inclusive)。

このまま国道を走って札幌方面へ行ってもいいのですが、次第に道が混雑してきたのと、下道がこれだけ速いのなら高速はどうなのだろう、という好奇心のせいで美唄ICから道央道へ。さすが、予想通り速い。左車線を120km/hで走っていても前のクルマに追いつきません。ヘタすりゃ後ろから追いつかれます。日本最高速の高速道路かもしれません。というわけであっという間に札幌に到着。

現在札幌へ帰省中のゼミの院生ツゲウ于氏のお宅を訪問。しばらく雑談などして、その後、今回の北海道上陸の最大の目的である「PE-02捕獲作戦」に乗り出します。というのは、この度パイオニアから新端末「PE-03」が発表されたのですが、なんとこれまでのパイオニアの売りである「全面液晶」を辞やめてしまったのです。というわけで最後の全面液晶端末「PE-02」を救済したいのですが、毎月費用のかかる携帯電話の契約をしたくない私としては、プリペイド端末としてほしいという。しかし、J-PHONE東海ではダサい色ホワイトしか取り扱っていなくて、カッチョイイほうのシルバーがほしいとなると、J-PHONE北海道しかないという。

というわけで、電話帳でJ-PHONEショップを探します。……ない。北海道にはJ-PHONEショップはないのですか。そんなはずはないと思ってよく見てみるとああまだ電話帳は「デジタルツーカー北海道」でした。で、一番近い店に行ってみると、げ、もう閉まってるじゃないですか。今日は土曜だということをすっかり忘れていました……。終わった。こうして私の北海道旅行の最大の目的はあっけない終幕を迎えたのです。それにしても、近くのドコモの店もセルラーの店もまだ開いているのに、J-PHONEだけは何でもう閉まってるのよ。名前は変わっても、しょせんはデジタルツーカーなんだな、と感じてみたり。それが実感できたことの方が実は大きな収穫かも。

ツゲウ于氏に何と夕食をおごっていただき、あと、郵便局もやっていないので5000円を借りて(覚え書きのため大きい)、23:40室蘭発のフェリーに乗るべく再び道央道へ。前にガソリンを入れてから200kmくらい走ったので、そろそろサービスエリアで給油するか、と思い、サービスエリアを探します。SA、SA、SA……え、SAがないですよ。このままだとガス欠で止まってしまうので、登別東ICでやむなく下ります。

で、……まだ9:30なのにどこのスタンドももう閉まってるじゃん! マジっすか! もうあと15kmくらいしか走れないんですけど。どうしよう、どうしよう……近くにあったセブンイレブン登別東町店へ入って、店長とおぼしき人物に聞いてます。「ええと、この辺は8時か9時に閉まっちゃいますからねぇ。下手すりゃ7時に閉まるとこもあるくらいで。うーんと、室蘭まで行かないと、ないですねぇ」それって20km以上向こうじゃないですか! もうダメだ。一応そのスタンドの位置だけは丁寧に教えていただきました。「お役に立てなくてすみません」と店長さんも恐縮そうなので、いえいえと丁寧にお礼を言って、肉まんを1個購入しながらも、肩を落として店を出ます。終わりだ。終わりだ。今日はこのまま雨の中一晩か……。

さぁ、最北端の男はこのままどうなってしまうのか? 続きは次回! 乞うご期待!


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