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2000/08/07 Mon 快晴 暑 「走行中」


脳内残酒のため午前中は頭痛で寝込んでしまいます。いや、ただ眠かっただけですが。それでも昼前くらいには東広島を出発して、国道2号を東へ向けて走ります。いやー今日も暑い。のどがかわくかわく。私はバイクで走っているときに休憩をとるのが非常に下手で、「もうちょっとしたら休憩しよう」と思っても、しばらくしてからまた「もうちょっとしたら」と考えてしまい、結局休憩をとらないまま進んでしまい余分な疲労をしてしまうという。今日は一日中慢性的な脱水状態でした。ロングツーリングに慣れたベテランライダーほど休憩のタイミングがうまいという話を聞いたことがあるほどで、休憩のとり方というのも運転技術のひとつであるような気がします。

それにしても中国地方というのは不思議なところですね。潮の香りがしてきたのでもうすぐ海沿いの道に出るなと思ったところ、確かに間もなくして海沿いには出たものの、私がイメージしている海とは全然違いました。というのも、私は太平洋側の海しか見たことがないので、海といえばただひたすらだだっ広くて何も見えないものという固定観念があるのです。ところが瀬戸内海は島だらけで、海といってもかなり近い範囲の中にそこらじゅう島が見られ、むしろイメージとしては川に近い。もちろん川とは似ても似つかないのでありますが、頭の中で目の前の風景を何と認識しているかというと、それは絶対に海ではないのでした。

瀬戸内海 というわけで「せっかく遠くへ来たのだから」といってわざわざ観光などしなくても、来ただけでいろいろな発見というのはあるものなのです。まあ何も発見がなくても私はバイクで走っているだけで満足なのですが。途中、岡山と備前を結ぶ有料バイパス「岡山ブルーライン」へ入ります。看板に「姫路方面へは、風光明媚なブルーラインへどうぞ」と書かれていたのでこの道路を選んだのですが、どうですかね、写真の感じでは風光明媚ですかね。ちなみに道路は全線ガラガラでした。有人のインターチェンジがいくつもある道路だったので、こりゃ人件費で足が出まくっている赤字路線でしょうね。

3:00を回ったのでそろそろ今日の宿泊地を決定しないといけません。ユースホステル一覧表を取り出して見てみると、姫路のちょっと西にある御津町というところにひとつ発見したのでそこへ泊まれたら泊まることに。ってよく見たら「浄運寺」って書いてあってここ寺じゃん。さすが寺、素泊まりなら一泊2300円と激安です。早速電話をかけてみます。「今日ひとり空きありますか」「うちはお寺だからいつ来てもらおうが泊まれるけど、何もしてあげられないよ」はい、何もしてくれなくてオッケーです。

というわけで、さらに国道2号をずっと東へ進みます。何もないですね。兵庫県から西というのはほんとうにへんぴなところですね。ときどき自分の給水のためにコンビニに立ち寄る以外は特に何もなくひたすら東へ。しばらくして南へ進路を変えて、海沿いの国道250号へ。そしてさらに少し東へ進むと、御津町にやってきました。小さな漁港があるだけの小さな町です。漁港があるところは小さな小さな半島になっているのですが、民家があるのはその半島だけです。非常にこじんまりとした、RPGに出てきそうなところです。

当然のことながらコンビニなどというものはないので、路地の角あった八百屋兼パン屋兼駄菓子屋兼米屋兼タバコ屋兼クリーニング屋、早い話が集落唯一の食品小売店でパンを購入して食して夕食とします。そして寺に向かいます。最初は本堂かどこかに入れられるのかとも思いましたが、さすがにそれはなく、泊まるのは寺の家族が住んでいる建物のほうでした。割ときれいです。8畳くらいの座敷が2部屋続きになっていて、そこに布団を並べて寝るようです。

今日は私の他には2名の宿泊客がありました。一人は千葉から自転車で九州まで行こうとしている強者、もう一人は北九州から電車と徒歩で中国・四国地方を旅する方でした。お二人とも20代の社会人でしたが、貴重な休みをぶらり旅に使ってしまうという旅好きの方でした。休みの使い方はぜいたくですが、ユースに泊まるなんてお金の使い方は質素です。えーと、近くが林なので虫が若干多かったですが、それ以外はまぁ可もなく不可もなく泊まれるところだったと思います。疲れですぐ就寝。


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