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2000/04/08 Sat 快晴 暖 「最高っていうか最悪」


5:00過ぎに起床して、6:00に連れのクルマで静岡へ出発。今日は静岡県コンベンションアーツセンター通称「グランシップ」で、今年度の静岡大学入学式があります。うちのサークルの新入部員勧誘のために、式会場前で宣伝をするわけです。

土曜日なので道はかなり空いていて、1時間15分ほどで静岡に到着してしまいます。まだ時間があるので、ガスト曲金店で朝食メニューを食します。480円でパン・ライス等のおかわり自由、スープ・ドリンクバー付きです。朝からいやしくバクバクと食しまくりです。腹いっぱいになって、入学式の会場へ。

各サークルがゴチャゴチャに勧誘活動をすると会場前がうっとうしいことになるので、自治委員だかが前もって各サークルに場所を割り振ってあったりします。ビラ配りなどゴミを増やしそうな勧誘は禁止されているので、基本的にはただ声を張り上げるのみであります。1時間少々の間ノドをからせます。

連れのバイク、ホンダ「ホーネット」を借りて浜松へ帰ります。連れは別の連れとクルマで帰ります。今日は日中非常に暖かくて気持ちいいです。こんなに気持ちがいいと思わず眠くなって、まぶたというシャッターがウィーンと音を立てて下がってきて、次にウィーンと上がったときは前の車のテールランプのアップショットが眼前に展開していたりして怖いです。島田市くらいまで来たところで、このまま運転するのは危険と判断、ちょうど近くにあった公園で仮眠。暖かで、昼寝も気持ちいいです。

昼寝から覚めて再び西へ走ります。浜松へ帰ってきて、うちへは寄らずに直接学校へ。今日はニューズウィーク日本版先生のところに取材に来るので傍聴するためです。グローバル系一般紙がゲームの特集を組むなんて、「アメリカでプレステ2売れますかね?」のような下世話な話になるのかと思いきや、かなりディープなところでゲームの本質論が議論されて非常に興味深い内容でした。

まずは正道で、ゲームの歴史の話題から始まったのですが、ゲームの面白さの本質は何か、ゲームが他の娯楽・芸術・表現手段・コンテンツと異なっているのはどういう点か、そんな話題が猛烈に白熱します。「ブロック崩しやインベーダーに始まるゲームの進化系統図は、哲学に始まる学問の進化系統図と全く同じである」という主張は、言われてみるとなるほどという感じです。ならば、マリオを作った宮本茂はさしずめデカルトかという。

これまで何度となく先生へのインタビューを傍聴してきましたが、今回はこれまでの中で最も濃厚な内容でした。インタビュアーとインタビュイーの間でやけに話が合うなと思ったら、どうも出身環境が極めて近かったようで。「言わずとも伝わる暗黙の了解」の部分が大きいほど高密度の話ができますが、その話の内容をニューズウィークのような一般紙に載せるとなると難しいでしょうね。一般紙であればあるほど、暗黙の了解部分は伝わりにくいのですから。

3時間に渡るロングインタビューが終了し、私はこの情報社会演習室のLANの不都合を修復し、久々のWeb徘徊にはげみます。で、演習室を出てくるのは夜11:00過ぎになります。連れのところへ行って、一緒にスーパー「セイフー名残店」へ買い物に行き、うちへ帰って遅い夕飯を制作しようと思ったのですが、部屋に帰ってきて異変に気づきます。

私はケチでせっかちなので、湯を沸かすときヤカンに少ししか水を入れません。水の節約になるだけでなく、このほうが早いですし。しかし、帰ってきてヤカンを火にかけようと思ったら、ヤカンの中に半分くらいまで水が残っていたのです。おかしい。誰かがこの部屋の中に侵入している。まさか泥棒かとも思いましたが、現金は残っていたし、だいたいお茶を飲んでから逃走するような泥棒はいません。

まさかと思って実家に電話すると妹が出て、またバイクで事故起こしたと聞いたから説教するために父母祖母妹計4人がここへ来たということが判明。大家さんにカギを借りて侵入したらしいです。ちょっとマジですかー、いくら息子だからってプライバシーってものがあるでしょう。部屋の中はこれまでにないほどグチャグチャグチャグチャで古新聞は4ヶ月分くらい積み上がり流し台には3日分くらいの食器がリザーブされたままで洗濯物は種々の接続ケーブル等と一緒に床をのたうち回り机の上には飲みかけのコーヒーが出たままで本棚にはウィスキーのビンが並び極めつけには「デラべっぴん」が無造作に放置されたままの部屋に、私がいない間に勝手に侵入するとは何事ですか一体。親だけならまだしも妹やばあちゃんまで。トホホホホこれまでゴマカシ続けてきた怠惰アンド煩悩ライフが赤裸々です。これを人権侵害と呼ばずして何と呼ぶ、たとえ肉親であろうとも礼状なしの強制捜索は違憲ではないのですか。

しかしまぁウチの妹は私が教育しただけあってデキがよく、いつも通り「あ、今日そっち行ったから。今度『ぼのぼの』の10巻貸してよ」とクールな反応しか見せずに電話を切りました。一安心して3分ほど経過すると電話が鳴り出てみると母親で、今流行りのクエスチョンタイムではなくセッキョータイムがスタートです。カーン。ああもうタダでさえバイクの修理代で頭痛が絶えないときにそんなに説教されたらこちらはもうまいってしまって脳梗塞の発作で順天堂に緊急入院してなおかつその事実を22時間もの間伏せようかと思ってしまいますよ。

では本日千秋楽の取り組みの結果です。ただいまのー決まり手はー寄り切りー寄り切りー、寄り切りで母上の勝ちー「バイクいつ直るの」「来週末くらいだと思うけど」「直ったらバイクこっちへ持ってくかもしれないからそのつもりで」取り上げっすかー、マジっすかー。って、まぁたぶん脅しだけだと思いますが。もし本当に取り上げられてもきっと無理矢理金作ってまた一台買ってしまうだろうし。

というわけで、昼間に最高の話を聞いたと思ったら夜は最悪ですっかり疲れてゲンナリであります。こんなことなら転けたこと正直に話すんじゃなかったなどと後悔してももう遅い。政治家や官僚や警察の不祥事隠しが相次いでいますが、正直に話したとしても後からバレたとしても怒られるのは変わらんわけですね。隠したくなるのも分かりますけどね。まぁでも職業人は別に考えられてしかるべき。などと、本日及び昨日の日誌を一気に記述して寝るのはもう深夜っていうか早朝4:00。


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